歩きスマホはやめましょう

2月は記事を更新しないまま、早くも弥生3月になりました。早春。まだ空気は冷たいのだけれど、陽射しは明るく、いつもの散歩道には春の気配が漂っています。2月末を以て、西日本新聞の半年間の連載が終了し、ホッとしているところです。週1回の連載は、なかなか大変でした。2月はわが家に「事件」がいろいろありましたが、無事に3月を迎えることができてありがたいことです。

いろいろあったことのひとつは、夜の公園で歩きスマホをしていて、車止めにぶつかり転倒したこと。膝と胸をしたたか打って、2週間くらいあばら骨が痛くて寝るのも不自由でした。夫婦で、夕食後、公園まで散歩に出かけることが多いのですが、公園でポケモンGOのボールを取りながら歩いている最中の椿事でした。そもそも、暗闇ではまっすぐ歩くことが難しいニワトリのような私が、スマホを見ながら夜道を歩くのは大変危険な行動なのです。私自身はスマホは持っておらず、夫のスマホを借りて(奪い取って?)のポケモンGO。昨年から、この子どもっぽいゲームにはまっておりました。ハイ、この歳で。

「わーい、ハイパーボールが取れた!」とスマホ画面に夢中になりながら歩いていると、突然、脚が何かにぶつかり、上半身が泳いでしまいました。障害物はコンクリートでがっちり太く、高さも相当あって、先に進むことも戻ることもできません。身体のバランスが崩れて、バタッと倒れる以外、選択肢はありませんでした。先を歩いていた夫が異様な音に振り返ると、私が「五体投地をしていた」そうです。

「五体投地」とは、チベット仏教の拝礼作法のひとつです。全身を地に投げ伏して仏を崇めるという、最も強い信仰の表現。本当に、全身で、バタッと前に倒れるのは相当激しい衝撃と痛みを感じます。そういう姿勢を取り続けながら、チベット仏教の信者はボロボロになって巡礼の旅を続けていたのだとか。最近は、五体投地用のマット持参で拝礼するみたいです。

巡礼でもないのに、私は歩きながら、時々、何かにつまづいてバタッと全身で転ぶので、夫が「五体投地」というのです。2月は忙しい中のハプニング。肋骨の痛みをサポーターで抑えつつ駆けずり回りました。アメリカのトランプ大統領暴走政策や、金正男氏暗殺事件など世界のビッグニュースに比べれば「ふふふ」のレベルの事件ですが、わが家の大きな反省材料になりました。もう、歩きながらスマホや携帯を見なくなりました。地下鉄の駅や歩道の脇にも書いてありますよね。「歩きスマホはやめましょう!」。賢明な読者の皆さまには不要な注意ですよね?

歩きスマホはやめましょう」への7件のフィードバック

  1. そうなんですか。
    血管年齢ってそれっきりで改善しないものと思っていました。
    実年齢67歳なのにショックでしたが希望がでてきました。

  2. お若い!!
    夜道の足元を気にせずスマホに全神経を集中するとはただただ驚愕するばかり。
    脳年齢はたぶん女子学生並み。
    先日血管年齢を測定したら80歳!と言われた小生からすると羨ましいことおびただしい。
    脳年齢・血管年齢を気にするちょっとつらい年齢になってきました。

    奥さまが倒れたとたんに「五体投地!」と言うご主人の教養の深さとユーモアにすてきなご夫婦像を想像するのは私だけではないでしょう。

    • 10年くらい前、血管年齢90歳並みと言われてギョッとしたことがあります。その2年後は80歳。次は75歳になり、最近は実年齢に近くなりました。同じクリニックでの脈波伝達速度測定の結果です。脈波の検査値は血管が細かったり血圧が高いと変動しますよね。北北西の風さまも、来年は10歳くらい若返っているのではありませんか。私は食後の血糖急上昇を抑えるために(スマホを持たずに)せっせと歩いています。

  3. 全く香川うどんさんのいうとおり!
    私も前期高齢者のなかま、スマホは持っていませんが、ガラケ根ーを外出先で操作する時は、人の流れに逆らう事にならないか、あたりを見渡して人にとっても自分にとっても安全なところでするよう心がけています。
    それからエスカレーターでのスマホ操作も、老人に取っては登り切ったところ、あるいは下りきった所で転倒事故を起こしやすいのできをつけましょうね。
    香川うどんさん2月は美術館/映画館通いだったとのこと。
     私も女房と2月は”沈黙”、この世界の片隅で”、”彼らが本気で編むときは”と三本もみてしまいました。 特に最後の1本は福岡出身の歌手/女優のりりィたんの最後の出演作でしたが、LGBTを正面からとらえた素晴らしい映画でした。

    • ジイジさまも香川うどん同様、短い2月を有意義に過ごされましたね。
      「彼らが本気で編むときは」。若い監督の作品でしたっけ。
      LGBTがテーマなのですか。4月から始まる、西南学院大学の福祉文化論講義で
      LGBTを取り上げる予定なので、見ておこうっと。
      転ばないように、前後左右に気をつけます。

  4. うあぁ。そうだったんですか。お大事に。それでなくても、反射神経が衰えています。歩きスマホなど、もっての外ですよ。先輩。私は2月は美術館と映画館に通っていました。久留米美術館の吉田博展がおススメです。

    • 吉田博という画家、前からじっくり見たいと思っていましたので、展覧会の情報ありがとう。私も、週刊○春を熱心に読んでいないで、心の栄養補給に映画館や美術館に出かけるようにしましょう。

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