なまけるな イロハニホヘト  散桜 

江戸後期の俳人、小林一茶の句です。

毎日のように散歩するいつもの公園の桜の枝に、数日前、ちらほらと白い花びらがついていました。連れ合いの調子が良くなくて、数日散歩を休み、今日、買い物のついでにひとりで公園まで足を延ばしたら、あれま、7分咲きになっています。桜の季節は夢まぼろしのように過ぎていきます。人生もうかうかとしていると、あっという間に盛りは過ぎ、一夜の雨風で散り果てます。若者よ、なまけるな。イロハニホヘト散桜ですぞ。少年老い易く、学成り難し・・なんて言うと、学生は「ハ?」と顔を見合わせることでしょう。さて、来週から新学期が始まります。我ながら、50歳も年の離れた学生をよく教えているものだと思います。

一茶の句は、言葉遊びに紛れて人生の無常を感じさせる、面白哀しい俳句ですね。この人には、右翼の街宣車のような句もあるのです。「桜さく 大日本ぞ 大日本」。松岡正剛さんの<千夜千冊>というブログで教わりました。

なまけるな イロハニホヘト  散桜 」への1件のフィードバック

  1. 題名の「なまけるな イロハニホヘト 散桜」は
    初めて見る句だけど元気が出ますね。
    今年で67才になる私だけど叱咤激励されてる感じです。
    感受性の強い若い学生さんたちに言ったらきっとウケルと思います。

    「雪とけて 村いっぱいの こどもかな」
    明るい光のなかでこどもたちが生き生きと遊ぶ情景が目に浮かびます。
    一番好きな一茶の句ですが「イロハニホヘト」もいいですねぇ。

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