アーカイブ | 9月 2021

子猫の皮膚病騒動

子猫がやって来て1週間ほど経つと、この子はもしかして皮膚病を持っているのではないかと気になり始めました。身体を撫でると毛並みの下がゴワゴワと硬いのです。特に、首や頭、目の周り、手足。外からは見えないけれど皮膚がでこぼこして湿疹のようなものがたくさんできている感じ。子猫自身も痒がって始終身体を掻いています。亡くなった老猫メロンが生まれつきの皮膚病持ちで、子猫の頃から20年間、耳たぶの湿疹に悩まされ病院通いの日々でした。この子もアトピーだったらどうしようと心配しながら動物病院に連れて行きました。途中逃げ出さないように洗濯ネットに入れて抱いて行きます。

なかなか名前が決まらず、チビとかミャーとか適当に呼んでいましたが、病院ではカルテを作るので名前が必要です。行き道、「なな」にしようと決めて病院の受付で順番待ちの名簿に「なな」と書き込もうとしたら、前の患猫さん?の名前も「なな」でした。続けて同じ名前もなんだかな〜。ということで、急遽、第2候補の「モカ」に変更。モカベージュというかグレージュというか、なんとも曖昧な色の猫なので。

犬メグと猫メロンがお世話になった近所の動物病院の先生の診断によると、モカの皮膚病は「真菌症」。野良さんが良くかかる感染性の皮膚病で、なんとヒトにもうつるとのこと。ヒトに感染ると「タムシ」と呼ばれるありがたくない皮膚病になるのだそうです。触ったら必ず手洗いをしてくださいと言われました。そういえば、モカを引き取りに行った息子が、兄弟猫も皮膚病で治療中だったと言っていたので、そこで既に感染していたのでしょう。

治癒するまで1ヵ月以上かかるらしいです。コナ薬をとりあえず1週間分、抗生剤の注射、感染部分の体毛が抜けるのでそこに塗る軟膏を貰って帰宅しました。お金もかかるし飼い主にも感染するらしいしで困ったことですが、粛々と治療を続けるしかないです。動物を飼うというのは、可愛さと一緒にこういう問題も引き受けることですよね。トホホ…。

目の上から毛が抜け始め、頭や脚に広がりました。何とも痛々しい様子です。

しばらく隔離した方が良いので、ケージを購入しました。2階建てでハンモックも付いている豪邸です。居間に設置したので、モカは食卓も窓の外も見ることができます。しかし、ここでおとなしく療養していたのは数日間で、薬が効き始めて気分が良くなるとケージから出たいと要求し、家中を探索するようになりました。

イヤハヤ、どーして、皮膚病が治るにつれ、とんでもなく大胆で野生的。狩猟本能に満ち満ちた、元気な女の子になってきました。

わが家に子猫がやって来た

8月初め、生後1ヵ月の子猫を引き取りました。知り合いの知り合いの、そのまた知り合いが5匹の子猫の里親を探しているとのこと。昨秋、20年間一緒に暮らした老猫メロンを看取ってから、わが家は寂しくなりました。猫が居なくなった心のスキマは猫の形をしているので、猫でしか埋められません。でも、私たち夫婦は高齢で最後まで世話できそうもありません。家族で話し合った結果、私たちが世話できなくなったら自分が責任を持って面倒を見ると息子が言うので、決心がつきました。コロナ禍が長引き、おまけに気候不順で散歩も庭仕事も難しい78歳の夫は、頻々と届く同級生の訃報にため息をついています。元気な子猫が夫に活気をもたらしてくれればいいな、という期待も少しはありました。

やって来たのは手のひらに乗るような小さな子猫。体重400g、体長15㎝。壊れそうな儚げな可愛らしさで、どう取り扱ったら良いのやら。

離乳したばかりで、よちよち歩き、水やミルクの飲み方も分からず皿に鼻を突っ込んではクシュ・クシュン!とくしゃみの連発です。トイレの使い方を教えようとしたら、疲れたのか、途中で眠り込む始末。突然親兄弟から引き離されて心細いのでしょう。1日目は餌もトイレも、スポイドで口に入れる水さえ飲まず、ひたすら階段の下に潜りこんで眠って居ました。

猫の赤ん坊は本当によく寝ます。数日経つと、猫の離乳食を食べ始め、トイレも覚え、自分のベッドで眠るようになりました。皆んな、この子猫の一挙手一投足に注目し、話題も猫のことばかり。名前の候補はいろいろありますが、なかなか決まりません。「小梅」「小雪」「なな」「モカ」…。はい、女の子です。