アーカイブ | 9月 2020

老猫メロンの病篤し

20歳と数ヶ月になるわが家のメロンは、人間で言えば98歳にもなろうという超高齢猫。熊本の植木インターの辺りで、車にはねられた母猫のそばにいたところを保護された仔猫です。動物シェルターから、福岡のわが家に来て20年経ちました。ちょうど同じ歳のイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの仔犬を飼い始めたばかりで、犬と猫は一緒に育ちました。仲は悪くなかったのですが、メグに鼻先で転がされたり、餌を横取りされたりするのが、誇り高いメロンは嫌だったようです。メグは善良でしたが、猫の気持ちに配慮するようなデリカシーは持ち合わせていませんでしたから。

15歳でメグが亡くなった後は、家族の愛情を一身に集め、思う存分可愛がられて大満足な毎日でした。美猫ではありませんが、とても賢いメス猫です。何度も病気で死にかかっては、持ち前の強い生命力で回復し、この歳まで頑張りました。そのメロンが、どうも今回は難しいようです。今、私の仕事部屋の机の下で横たわっています。具合の良くない時は、いつもここに来て寝るのです。

老猫メロンの病室になった、私の机の下。
猫は暗く静かな場所を好むので、仕事は別室で。

メロンはアトピーにアレルギー、慢性副鼻腔炎持ちで、おまけに生まれつき涙腺も詰まっています。よく鼻詰まりして、グズグズいう猫でした。15歳を過ぎた頃から、副鼻腔炎の炎症がひどくなり顔は腫れ上がり、鼻だけでなく目からもウミや血が出るようになりました。その度に近所の動物病院で副鼻腔洗浄をして貰い、抗生剤を処方されて何とか収まり数ヶ月…また腫れ上がって治って…、の繰り返し。そのうち、目頭に穴が開き、そこから絶えず血膿が出ている状態に。でも、それなりに元気で食欲も旺盛だったのですが、9月下旬から炎症がひどくなり、抗生剤もあまり効果がありません。何より、鼻詰まりで食欲がなく痩せてしまいました。この3日間、水は飲みますが固形物は食べません。大好きな猫用コンソメスープもちゅーるもほんのひと口舐めるだけ。

衰弱しており、このままだと餓死するかもしれません。点滴や注射で改善する可能性もあるとのことですが、さてどうしようか?と、さっき家族で話し合いました。100歳近い猫です。人間でも終末期にこんな状態だと、点滴の輸液を減らしていきます。枯れるように亡くなる方が楽だからです。

仕事部屋は2階にあり、庭の竹林が見えます。窓ガラスを外して洗った日。
初めて見るような新鮮な景色でした。猫メロンも仔猫の時からこの部屋がお気に入りです。