アーカイブ

今年もちょっと、鬱色の桜見物

昨日、近所の友人とささやかな桜見物に出かけました。うちから地下鉄で数駅の、中村学園大学の構内の桜です。本数は少ないのですが、大学の建物越しに見える景色が素敵なのです。ハードな がん治療後の後遺症に悩む友人と、糖尿病がパッとしない私。今年も桜が見られて良かったと、それぞれ心の中で思いながら、満開の桜を眺めたことでした。

中村学園は栄養や調理で知られた学校なので、学食にも力を入れています。地域の人たちに開放された学食のランチは美味しくて栄養のバランスがよく、あっという間に売り切れてしまいます。

ちょっと遅く着いてしまった私達。ランチにはありつけず、カレーを食べておしゃべりを楽しみました。桜の季節は毎年、鬱っぽい気分で迎えますが、桜そのものに、日本人の気持ちの深いところをそっと揺さぶる憂いがまとわりついているのでしょうか。

 

歩きスマホはやめましょう

2月は記事を更新しないまま、早くも弥生3月になりました。早春。まだ空気は冷たいのだけれど、陽射しは明るく、いつもの散歩道には春の気配が漂っています。2月末を以て、西日本新聞の半年間の連載が終了し、ホッとしているところです。週1回の連載は、なかなか大変でした。2月はわが家に「事件」がいろいろありましたが、無事に3月を迎えることができてありがたいことです。

いろいろあったことのひとつは、夜の公園で歩きスマホをしていて、車止めにぶつかり転倒したこと。膝と胸をしたたか打って、2週間くらいあばら骨が痛くて寝るのも不自由でした。夫婦で、夕食後、公園まで散歩に出かけることが多いのですが、公園でポケモンGOのボールを取りながら歩いている最中の椿事でした。そもそも、暗闇ではまっすぐ歩くことが難しいニワトリのような私が、スマホを見ながら夜道を歩くのは大変危険な行動なのです。私自身はスマホは持っておらず、夫のスマホを借りて(奪い取って?)のポケモンGO。昨年から、この子どもっぽいゲームにはまっておりました。ハイ、この歳で。

「わーい、ハイパーボールが取れた!」とスマホ画面に夢中になりながら歩いていると、突然、脚が何かにぶつかり、上半身が泳いでしまいました。障害物はコンクリートでがっちり太く、高さも相当あって、先に進むことも戻ることもできません。身体のバランスが崩れて、バタッと倒れる以外、選択肢はありませんでした。先を歩いていた夫が異様な音に振り返ると、私が「五体投地をしていた」そうです。

「五体投地」とは、チベット仏教の拝礼作法のひとつです。全身を地に投げ伏して仏を崇めるという、最も強い信仰の表現。本当に、全身で、バタッと前に倒れるのは相当激しい衝撃と痛みを感じます。そういう姿勢を取り続けながら、チベット仏教の信者はボロボロになって巡礼の旅を続けていたのだとか。最近は、五体投地用のマット持参で拝礼するみたいです。

巡礼でもないのに、私は歩きながら、時々、何かにつまづいてバタッと全身で転ぶので、夫が「五体投地」というのです。2月は忙しい中のハプニング。肋骨の痛みをサポーターで抑えつつ駆けずり回りました。アメリカのトランプ大統領暴走政策や、金正男氏暗殺事件など世界のビッグニュースに比べれば「ふふふ」のレベルの事件ですが、わが家の大きな反省材料になりました。もう、歩きながらスマホや携帯を見なくなりました。地下鉄の駅や歩道の脇にも書いてありますよね。「歩きスマホはやめましょう!」。賢明な読者の皆さまには不要な注意ですよね?

森田療法セミナー、満席になりました!

前回のブログでご案内した「森田療法セミナー・不安のままに生きる」。西日本新聞の私のコラムにも案内を書かせてもらったところ、数日の間に160件のお申し込みをいただきました。定員70名を倍以上オーバーしてしまい、主催の自助グループ「生活の発見会」や九州大学の森田療法セミナー事務局が、急遽、会場を160名用の部屋に借り直してくれました。

驚きました。う~ん、なんでこんなに反響があったのでしょうかね?「不安のままに生きる」というタイトルに、日々不安を抱えている方々が「え、不安のままに生きるって、どういうこと?」と思われたのか、私のメンタルヘルスの主治医黒木俊秀九州大学教授とのコラボに関心を持たれたのか、はたまた、古くて新しい精神療法「森田療法」を知りたい方が多いのか・・分からんですね。なにせ、案内を出した途端に満席というのは初めてのことなので。

というわけで、来年になって予定がはっきりしたら申し込もうと思っておられたブログ読者の皆さまには、ごめんなさ~い。